フェンタニル注射液について

どうもふぁるまりです。

無菌室で季節の変わり目を感じるのは在宅あるあるですね(ない)。

 

突然ですが皆さま、麻薬の持続皮下注は何をよく使っていますか?

やっぱり高用量にも対応できるモルヒネやナルベインでしょうか?

オキファストも根強い人気ですが、高用量がないのが弱点です(´・ω・`)

じゃあ、フェンタニルってどうですか??

正直ほとんど使うことがなく、今の薬局では今年初めて使用しました(;^ω^)

久しぶりに対応したせいか、ヒヤリハットも起きてしまって、ちょっと大変でした。。。

今日はフェンタニル注射液について少しまとめたいと思います。

 

 

フェンタニル注射液の規格について

フェンタニル注射液はテルモ第一三共の2メーカーから発売されています。

テルモからは0.1㎎、0.25㎎、0.5㎎の3規格が、

第一三共からは0.1㎎、0.25㎎の2規格が、

発売されています。

当薬局では規格の多いテルモを採用しました。

後発ですし('ω')

後発率は大きく動きませんが、廃棄になった時のダメージがより少ないほうが

よいかなー、くらいの感覚です。

 

フェンタニル注射液の濃度に注意

フェンタニル注射液はすべて、

0.005%

です。

他の注射液は1番小さい規格は1mLなのですが、こいつだけ違う。

モルヒネ塩酸塩注射液10㎎=1%1mL

オキファスト注10㎎=1%1mL

ナルベイン注2㎎=0.2%1mL(1%ではない)

フェンタニル注射液0.1㎎=0.005%2mL

この『2mL』が曲者なんです・・・

 

持続皮下注射の限界について

持続皮下注射の投与量の限界は、

1mL/hr以下

とされています。

そして一般的に使われる持続皮下注射のデバイスは、

『0.5mL/hr』

のものが多いです。

ですので、0.5mL/hr=12mL/dayで投与する場合のことを考えます。

 

オピオイドの1日最大投与量は?

オピオイドを12mL/dayで投与したとすると、

モルヒネ塩酸塩注射液1% → 120㎎/day

オキファスト注1% → 120㎎/day

ナルベイン注2㎎ → 24㎎/day

フェンタニル注0.1㎎ → 0.6㎎/day

となります。

これだけだとわかりづらいですね(;^ω^)

モルヒネとナルベインに関しては高濃度がありますが、今回は割愛)

 

オピオイド注射薬の換算について

オピオイド注射薬の換算は、

モルヒネ10㎎=オキファスト10㎎=ナルベイン0.8㎎=フェンタニル0.1㎎

として考えていきたいと思います。

 

※ナルベインの換算については、

モルヒネ注:ナルベイン注=12.5:1』

を採用しています。

 

先ほど求めた1日量をモルヒネ注換算にしてみると

 

モルヒネ塩酸塩注射液1% → 120㎎/day

オキファスト注1% → 120㎎/day = モルヒネ注120㎎/day

ナルベイン注2㎎ → 24㎎/day = モルヒネ300㎎/day

フェンタニル注0.1㎎ → 0.6㎎/day = モルヒネ60㎎/day

 

となります。

ナルベインが汎用性がありそうですね('ω')

一方、フェンタニル注は高用量での疼痛コントロールには向いていないことがわかります。

モルヒネ注60㎎って、フェントステープ4㎎くらいですからね(-_-;)

 

まとめ

フェンタニル注0.1㎎は1本2mLです。

他のオピオイド注射薬のように、1本1mLと間違えると痛い目を見ますので、気を付けましょう。

思ったより投与量増やせへんやん!って状況になると焦ります(この前焦った)。

特にフェントステープ2㎎以上から切り替える際は、すぐに頭打ちがくるので、

切り替える段階でローテーションするなどを検討してもいいかもしれません。

 

 

まとめらしいまとめになりませんでしたが、今回はこの辺で。

文章力降ってこい!!!

 

それではまた。

Have a good 在宅!!